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1-1 乾之乾

本文

道陟石阪、胡言連謇。譯瘖且聾、莫使道通。請遏不行、求事无功。

注釈

乾為道、為陟、為山、故曰石阪。為言、在西北、故曰胡言。連謇、口吃也。震為鳴、坎為耳、艮為道、為請求、今為純乾、乾三子倶不見、故曰瘖、曰聾、曰道不通、曰請求無功、蓋三子各分乾一爻也。又林詞所以不吉者、以卦為純陽、陽遇陽則窒故也。此易之根本大義、自此義不明而易多誤解。(乾為天から乾為天へ)

乾は道(通り道というより大道の意?)、陟る(天は上にあるので、上に行く)、山(迭象)なので、石阪という。

言となる場合、西北(後天八卦の乾)にあるので、胡言(胡は中国北方の遊牧民)という。連謇は、口が縺れて詰まること。震は(雷のように)鳴る、坎は耳(説卦伝にある)、艮は道(山間の道)、請い求める(迭象に「臣」とあるので、そこから派生?)。

今純乾にして、乾の三子は倶に見えず、故に瘖(話せない)、聾(聞こえない)という。道が通じない、請い求めて功無しとは、思うに三子(震・坎・艮)はそれぞれ乾の一つの(陽)爻を分けられているから。また易林の詞で不吉というのは、卦がすべて純陽なので、陽は陽に遇うせいで窒(行き詰まる)ため。これ易の根本大義なので、この義が明らかならずして易は誤解されることが多い。

日本語訳

道は石阪を陟(のぼ)り、胡言は連謇(もつれ)ている。譯は瘖(喋れず)且つ聾(聞き取れないようで)、道通(話が通る)ことはない。請(もとめ)は遏(さえぎ)られて行われず、事を求めても功なし。

解説

天は玲瓏と硬いもの、高いものなので、それがずっとつづく様は石坂を陟(のぼ)るようで、乾は西北を表すので西北に住んでいる遊牧民(胡)の言葉だけで話されるとうまく聞き取れず、訳せない。さらにずっと天の姿がつづくので、それが変わることもないから、高いものには届かずに、求めていることは行き詰まってしまう。

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ぬぃ
占い・文学・ファッション・美術館などが好きです。 中国文学を大学院で学んだり、独特なスタイルのコーデを楽しんだり、詩を味わったり、文章書いたり……みたいな感じです。 ちなみに、太陽牡牛座、月山羊座、Asc天秤座(金星牡牛座)です。 西洋占星術のブログも書いています