本文
跛躃難歩、遅不及舎。露宿澤陂、亡其襦袴。
注釈
震為步、坎蹇、故曰跛躃難歩。艮為舎、艮止、故不及舍。坎為露、為宿、為澤陂、震為襦褲、坤為亡、故又曰亡其襦褲。(水風井から山水蒙へ)
震(蒙の互体)は步く(震は動くからの派生?)、坎は蹇(行き悩む)、ゆえに跛躃(よろめいて)歩きづらい。艮は舎(宿は旅で通り過ぎる門闕のような感じ?)、艮は止まるの意もあるので、宿に着けない。
坎は露(水)、宿(水に入るように中に入る?)、澤陂(水辺の阪)。震(蒙の互体)は襦褲(迭象。あるいは青年の衣として長男から派生?)、坤は亡ぶ(すべて陰なので?)、故に「其の襦褲を亡す」という。
日本語訳
跛躃(ふらふらとして)歩きづらい、遅れて舎(宿)まで及(つ)かない。澤陂(水辺の坂)で露宿(野宿)して、襦袴(着物)が亡(濡)てしまう。
解説
霧の立ち込める山(蒙)のなかには震(動く)という意味のかたちが含まれているのですが、その上に坎(凹んだ土地)があるので、歩きづらい道(たぶんぬかっている)に引っかかってしまうと夕方までに宿に着けず、山の入り組みにとどめられて、震(霧の立ち込める山に含まれている震は青年という意味があり、襦袴:青年の衣服)の上に水がある様子になる。
井戸を枯らさないようにゆっくり使っていると次第々々に雲行きが怪しくなってきて、ゆっくりしすぎると危ないかもしれないです。